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ワイルドアームズ  名作再び。少年心をくすぐる「荒野と口笛のRPG」

PS+のクラシックカタログにあったのでプレイ。僕にとって思い入れのあるRPG。初代PSのRPGとしてはFF7の次に、叔父から借りてやった記憶。オープニングからそそられる演出、ストーリーもシステムもすごくはまった記憶が今もある。けど、詳細までは覚えていない・・・。なので、名作を忘れてしまうのももったいないなと、もう一度プレイ。

FF7リバース発売よりも前からはじめてましたが、FF7リバースにはまってしまっていたので、間をあけてのクリアとなりました。

物語の核心の部分への直接的なネタバレは避けていますが、感じた事とか匂わせ表現で見る人にとってはネタバレになるかもしれませんので、そこはご注意を。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

プレイ時間

基本攻略サイトは見ないけど、迷ったら調べる。でも、ダンジョンは自力。隠し要素はちょっとだけ。こんなプレイスタイルで30hくらいでした。

 

刮目してみよOP

「荒野と口笛のRPG」というキャッチコピーを呈するOP。思い出補正もあってギターと口笛を聞くだけでワクワクしてくる。映像もキャラ紹介のような感じからはじまり、段々盛り上がってくる音楽。伏線のような演出は控えめで、冒険が始まるんだなぁ・・・という訴えかけに徹したOPは是非一度はスキップせず最後まで見てほしいです。

■メモ■
「荒野の果てへ ワイルドアームズ 公式」とかで検索してみると、Play Station Japanの公式youtube動画にたどり着けるので、まずは見てみるのも良いかもしれません。

ちなみに、口笛を聞くだけで荒野を思い浮かべるのは「荒野の用心棒」や「夕日のガンマン」のようなマカロニウエスタンの影響なんだろうな。

 

ちなみにOP以外にもタイトル画面で放置するとイベントシーンのようなものが流れますが、これもゲームの展開で後々重要になってくるので、見ておくことをおすすめします。

 

3D黎明期の”意欲”は感じる

フィールドは2D。一方、戦闘は粗目の3D。カメラワークにこだわろうとした印象を受けるけど、3Dを活かそうとしすぎて、逆に蛇足感がすこし。

また、荒いデフォルメされた3DCGは、ドット絵のようにように一種のアートとして昇華されているものでもないので、中途半端に古臭いと感じるかもしれません。そんな3DCGを、チープではなくレトロゲームとして受け入れられるかがこのゲームが合うかどうかの一つのポイントな気がします。

当時はすごいと思ったことは覚えているんですけどね。今覚えばスーファミの延長線のようにも感じます。

 

良くも悪くも昔のゲーム 

攻略を見ないのであれば、ストーリーを進めるだけでも、わかりにくさはあります。メインストーリーの会話をよんで、"どこ"に"どう"行くかを考える。NPCに話しかけてヒントを見つける。隠し要素もしかり。足で稼ぐんだ。

これだけ見れば、楽しそうな要素に聞こえますが、進行はめんどくささが目立ってしまうかもしれません。MAPは親切設計ではなく見づらい。ファストトラベルみたいなものもない。テレポやデジョンみたいな魔法はあるけど、チュートリアル外。

この辺の不便さを(懐かしさとして)楽しめないのであれば、攻略本なりサイトが必須かもしれません。この頃ゲームって攻略本も一種の娯楽だったので、当時はこの不親切さも自然と受け入れられたのかもしれません。

 

探索ギミックはピュアに面白い

ダンジョンにしろ街中にしろ、木箱を壊したりグッズを利用したギミックが多くあり、探索してる感が◎。グッズも操作キャラそれぞれに個別のものがあり、それが活かされているのも◎。

特にダンジョンに関してはパズルみたいなギミックから、謎解きっぽいギミックもあり複雑な地形を探し回るだけではない攻略が面白かったです。

子供の頃プレイした記憶は曖昧でしたが、このダンジョン攻略が楽しかった記憶は強かったので、ダンジョンに関しては攻略サイトは見ませんでした。

 

戦闘は単調

プレイアブルキャラ3人それぞれに固有のアビリティがあり、強化のされ方もそれぞれ別。キャラの個性として◎。一方で戦闘の戦術的な面では、回復タイミングや技を放つタイミングなど考える要素はあるものの、シンプルな素早さベースのターン制で、少々単調になりがち。

一方で、強敵もちゃんといますし、状態異常やバフ/デバフの考慮が必要だったりもするので、「レベルを上げてごり推す」スタイルでなければバランスの取れた難易度と思います。

 

ストーリーは王道 of 王道

ここからは少し匂わせが入るかもしれません。

 

人VS魔族という少年漫画的王道ストーリー。そして、3人の主人公それぞれに過去や宿命、葛藤を抱え、ストーリーの軸を進めるにつれて、それらに向き合っていく、もしくは明かされていく。これらが、キャラの個性や成長を描くだけでなく、メインストーリーの厚さにも影響を与える。こういう、漫画とかでもありがちな、でもなくてはならない要素を抑えてているという点でも少年漫画的な王道と言えると思います。

 

しかし、主人公ロディは喋らないのは惜しいと感じてしまいました。プレイヤーの分身としての位置づけという事なのかもしれませんが、他の主人公格は喋りますし、物語上も対等な扱いを受けています。ここは喋ってほしかった・・・。

 

そして、やってよかったと思わせるラストの演出

直球ストレートな感動、清々しいエンディング演出。正直捻りはありませんが、この旅を締めくくるのに相応しいものでした。

スタッフロール前は2Dでのエピローグ的なものが流れますが、ここは特に注目してほしい。ながら見厳禁です。2Dの絵の細かい演出を見ながら、テキストをしっかり読むことで、これまでのキャラ達の旅が締めくくられます。そして、プレイヤーの旅路としても締めくくられるのです。

 

まとめ

ストーリーもシステムもよくまとまったゲームだとは思いますが、如何せん古いゲームなので不便さと(現代から見ると)チープさが目立つゲームでもあります。そして、それを古臭いと言うかレトロという付加価値として捉えるか、令和6年では微妙な立ち位置のゲームかなと思ってます。

僕は思い出補正もあって最後まで楽しみましたが、このあたりをレトロゲームとして捉えられるか、このゲームを令和の時代に楽しめるかどうかのポイントな気がします。

 

しかし、直球ストレートな王道少年漫画的展開が好きな人にはぴったりな物語。PS5/PS4でもプレイできますし、PS+のクラシックカタログじゃなくても1100円で買えるので、そういうのが好きな人にはぜひ体験してほしい。