
20年以上かけて、地続きのストーリーが展開されている軌跡シリーズ。その原点である「空の軌跡 FC」のフルリメイク作品である「空の軌跡 the 1st」。ソシャゲ以外は軌跡シリーズをすべてプレイしている僕は、空の軌跡がリメイクされるよりも、リメイク作品やPF/グローバル展開を除く最新作(つまり、軌跡シリーズのストーリー展開的に先端をいっている)界の軌跡の続きを早くやりたい。
でも、リベール王国を現代の3D・マシンパワーで旅できるのは、ファンとしても良い経験だよな・・・と思い、積みゲーとなっていた本作をプレイ。その感想。
ストーリーをなぞる様なネタバレはしませんが、多少のネタバレ要素はあるかもしれません。敏感な方はご注意ください。
プレイ環境・時間
PS5でプレイ。難易度ノーマル、攻略サイトは見ない、サブクエストは全部回収しつつ、収集要素も出来るだけ回収するために散策は怠らない。でもトロコンを目指すわけでは無い。そんなスタイルで55h程度でクリアでした。
ストーリー:コンパクトにまとまった良作
民間人の保護と平和のために活動する遊撃士/遊撃士協会。主人公であるエステルとヨシュアは、準遊撃士(見習い遊撃士)としてリベール全土を旅し、各地域での問題を解決しつつ成長していく。しかしその裏では大きな陰謀が動いており、二人はリベール王国に迫る危機に直面していく。
舞台はリベール王国(軌跡シリーズの世界では比較的小さめな国家)のみで、語られるのもリベール王国中心。物語はコンパクトにまとまっており、とっつきやすいと思います。軌跡シリーズ最初の作品という事もあり、設定等の風呂敷も広げておらず、壮大さみたいなものはあまり感じません。あくまで、リベール王国の危機への対処を通したエステルとヨシュアの成長と、今後の物語展開への布石・・・これを楽しむのがthe 1stだと思います。
プレイ時間が55hというと大ボリュームでコンパクト?と思われるかもしれません。が、この時間はメインクエストには直接関係しないサブクエストや収集要素なども込みの時間です。また、メインクエスト絡みの演出も充分リソース割いていると思います。ゲームとしてはボリューム大きいし、メインストーリーに関しても潤沢な演出で厚みもあるが、メインストーリーの根幹は比較的コンパクトな印象ということです。
バトル:後続作品のシステムを取り入れた、古臭くないしシステム
今作のシステム(主にバトル)は後続の作品で登場したシステム(と似たもの)が取り入れられています。20年以上前のシステムそのままではないので、古臭さのようなものは感じにくく、スピード感・戦術性・派手さのバランスは現代作品として整っていると思います。
しかし、軌跡シリーズの新要素というのは「技術進化して新しいデバイスになったから、新機能使えるようになったよ」という設定のものが多いです。なので、無理に後続作品の要素を取り入れてしまうと、設定矛盾が起きてしまいます。が、その点は多少考えられているかなと感じました。
今回後続の作品から取り入れられている要素で大きいのがフィールドバトルとブレイブアタック・サポートアビリティかなと思います。
フィールドバトルは敵シンボルに対してアクションゲームのように攻撃を加え、ユーザーのタイミングでコマンドバトルへのシームレスな移行できるというものです。これは黎の軌跡から入ったシステムで、 黎の軌跡ではシャード展開と呼ばれる新技術を以て行われていました。シャード展開というのは、空の軌跡の時点の世界観では存在しない技術です。今作では、シャード展開のような技術背景は取り払って、単にプレイヤーのバトルスタイルの選択とするシステムとして登場させることで、設定矛盾を避けているのかなと思います。
ブレイブアタック・サポートアビリティは、閃の軌跡で登場した戦術リンクが元になっているかなと思います。戦術リンクは、閃の軌跡の時代の戦術オーブメントの新機能として追加された機能で、リンクアビリティと呼ばれる効果の自動発動や連携攻撃を可能にするというものです。もちろん、この技術も空の軌跡時代にはありません。しかし、連携攻撃くらい、デバイスのサポートなくてもやってるだろう・・・というこじつけは可能かなと思います。
正直、ご都合主義のようなものを感じなくはないですが・・・説明できる範囲で後続作品からシステムを逆輸入してるんじゃないかなと思います。
難易度:適度なやりごたえ
フィールドバトルの要素があるとはいえ、基本的には行動順を軸にしたコマンドバトルです。そのコマンドバトルのやりごたえは、簡単でもなく、無慈悲でもなく、良い塩梅だったと思います。
- バフ・デバフ効果が強いので、ただ殴るだけでなく、適切に使用・解除しないとツライ。
- 敵のアーツの発動は、詠唱キャンセル効果のあるクラフトやアーツで解除できるので、大技の気配がしたら攻撃よりも妨害が重要。
- 基本的に素早さベースで行動順が決まるが、技ごとに硬直時間や詠唱時間があり、大技ほど隙が大きく、下手すると「ずっと敵のターン」みたいな状況になってしまう・・・。
細かく話せばもっとありますが、こういった要素を考えないと、強敵戦・ボス戦では苦しめられる場面も多いと思います。(ノーマル難易度の場合)。ただし、前述したように無慈悲というレベルの難易度ではないので、"良いやりごたえ"の範疇かなと思います。
原作プレイ済楽しめる加筆部分とファンサービス部分
正直、空の軌跡FCをやったのはかなり昔の話なので、忘れていることも多々あります。なので、振り返る楽しさは言わずもがなありました。加え、「こんな演出なかったよね?」とか「アネラス(主要人物ではないが登場人物の一人)って、このころから、こんなに出番あったっけ?」みたいな加筆されたであろう部分が結構あり、原作プレイ済みでも新鮮な気持ちでプレイできました。
また、空の軌跡FC時点では名も姿も全く出ていない登場人物(例えば閃の軌跡での登場人物)がちらっと映像の脇に登場したり、初見の人はなんも思わないだろうしゲーム体験にも影響はないけど、後続の作品もプレイしているファンがニヤっとしまう要素もあったりと、細かいファン向け演出もありました。
原作プレイ済みのファンとして、現代の3D・マシンパワーでリベール王国を旅する以外の楽しみも充分用意されています。
声優交代について
炎上したりしていたようですね。僕も少し気になっていましたが、プレイしてみると、基本的にキャラのイメージとあってた印象で悪くはないんじゃないかなと思いました。でも、変わってしまうことは仕方ない側面あるにしても、ちょっと寂しさは・・・あるよね。
まとめ
ストーリーの根幹の部分は、原作に忠実なリメイク。そんなゲームですが、CGの進化だったり、システム面でも後続の作品の要素を取り入れたりと、古臭さを感じない現代のゲームとして仕上がっていると思います。加筆部分や、後続の作品をプレイしている人だけが分かる匂わせ要素などもあり、原作プレイ済みでも十分楽しめる作品でもあります。
界の軌跡の続きを・・・と思う気持ちは変わりませんが、改めて空の軌跡をプレイして楽しかったです。そしてthe 1stの続編のthe 2ndが今秋発売予定。the 1stとは二つで一つみたいなゲームでもあるので、楽しみに待っていようと思います。