有休使って、観れていなかった「駒田蒸留所へようこそ」を観てきました。お酒は好きで、特にウイスキーが好きな自分としては、観ておきたかった作品。
以下、ネタバレなしの感想です。
基本路線はヒューマンドラマ
崖っぷち蒸留所が再起を目指し、幻のウイスキーの復活を目指す物語。というのが公式なんかで語られているイントロダクション。
実際見てみると内容はしっかりヒューマンドラマ。ウイスキーがテーマで蒸留所の人とライターを中心に描かれるヒューマンドラマ。一応、コメディっぽい感じはアクセント的に入ることはあるけど、おまけ要素。ウイスキー知らなくても、ウイスキー/ウイスキーづくりに対する情熱は感じられるので、そんなヒューマンドラマが好きな人は合うと思います。
同じ系譜の作品を例えるなら、SHIROBAKOや花咲くいろはの後半(終盤)からの流れが好きな人は好きそうとなイメージ。
そして、ウイスキーを知らない人には導入になる
ウイスキーづくりの細部まで語られるわけではないけど、ウイスキーづくりの大変さや、調べようとした時のきっかけになる情報(知識)は得られると思います。ほぼ知らない、ウイスキーは角瓶かトリスしか、みたいな人のウイスキー導入としてもありだと思う。
映像の細かいところまで見れば情報量増えますが、それはウイスキーのことをある程度知っていることが前提。例えば、Single Maltとか、ウイスキー好きには当たり前な単語ではあるけど、この言葉に触れたことが無い人もたくさんいるはず。そういう点を、もう少しセリフとかで補完しても良かったんじゃないかなとは思う。
ただ、知らないと楽しめないという訳ではありません。
一方、玄人にはブレンデッドのロマンを思い出させてくれる
ウイスキーというとシングルモルトが着目されがち。バーとか行っても、珍しいシングルモルトを推されることが多いです。それが間違ってるとは思いませんが、慣れるとブレンデッドウイスキーのロマンを忘れてしまいがち。一線のブレンダーの方の話を聞いたことありますが、ブレンデッドにもロマンはあるのです。
今作はブレンデッドウイスキー(正確な描写はなかったのでヴァッテッド モルトかもしれない)がキー。作り話とはいえ物語に持ち出されることで、そのロマンを思い出させてくれます。
あと、雑学みたいな観点では新たに得られるものはないけど、ウイスキーに関して変なことは言ってないので、安心して見れます。
まとめ
アニメも好きでヒューマンドラマが好きな人には物語として楽しめるし、ウイスキーに知らないけど興味のある人は知識の導入として観ることもできる。玄人は…アニメでヒューマンドラマが嫌いじゃなければ、純粋にウイスキーがテーマのアニメができたことを喜んで観てみよう。僕みたいに、再発見と言うか、頭の隅っこに追いやられてしまっていたものが思い出されるかもしれない。
あと、ウイスキー飲みながら観たくなる。