趣味ログ

趣味中心の生活がしたい30代かつての少年。アニメ・ゲームが好き。

【感想】【ちょっとネタバレ注意】「界の軌跡」に思いを馳せつつ、今更振り返る「黎の軌跡II」

FALCOMの軌跡シリーズ。個人的には大好きなシリーズ。
でも、ネット界隈では信者専用みたいなことも言われており、それもわからないこともないなと思う今日この頃。

そんな軌跡シリーズは20年続いており、その最新作「界の軌跡」が明日発売。そこでは長く続いた物語の9割が語られるらしい。ファンからすると期待とドキドキな2024年。

ということで、「界の軌跡」発売直前に、前作「黎の軌跡II 」と軌跡シリーズを振り返ってみる。
核心をつくネタバレは避けるようにしていますが、ネタバレ的要素はあると思うのでご注意ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ストーリーは少年漫画が好きな大人向け

これまでの作品(黎の軌跡よりも前)は、見ていて恥ずかしくなるくらいの正義感が軸なんです。それが悪いものとは思いませんが、少し幼さのようなものはあります。しかし、黎の軌跡の主人公が芯は、正義感のようなものもあるけど、比較的大人の達観した価値観が表にでています。そこに、これまでなかった納得感があるんです。
一方で、少年漫画的でないかというとそういうわけではなくて、王道的な盛り上がりな演出は満載です。
軌跡シリーズの出発点「空の軌跡」が2004発売。その頃中高生だった人はもういい年の大人です。しかし、今もこういうゲームに興味を持つ人は、きっと少年漫画的王道展開も嫌いじゃないはずです。そんな人には丁度良い塩梅な気がします。

 

ファンのツボを押さえる要素もたくさん

軌跡シリーズ独特の中二病的なセリフ回し、過去作のキャラクターの登場、過去作の伏線の回収。そういったものも、ストーリーに沿ってしっかり詰め込まれているので、過去シリーズをやったことあって、肯定的印象を持っている人にとってはご褒美と言えるかもしれません。(無理やりな詰込みではないので)

 

しかし、ご都合主義感は拭えない

「黎の軌跡II 」はタイムリープもの。そして、タイムリープしすぎてご都合主義感は拭えません。一応、軌跡シリーズおなじみのオーパーツのような存在で受け付けられないって程ではないが、過去作で似たような設定があったことも考えると、未来視とかの方がよっぽど受け入れられる気がします。

 

システムは大きな進化はないものの、洗練されている

軌跡シリーズ通して言えることですが、大きなシステムの変更は無いものの、作品ごとに進化・アレンジがあります。今作もその流れで、大きな進化は無いのですが、
・ロード時間が比較的短い
・High Speed Mode(戦闘や移動のゲーム速度が上がる)があり、使っても大きなカクつきとかはない
で探索や雑魚狩りといった面倒になりがちな要素がストレスフリーになっています。新鮮味こそありませんが、地味に嬉しい進化です。

 

やっぱり「おつかい」要素は多め

これも軌跡シリーズ通して言えることですが、ストーリーを進めるうえで「おつかいクエスト」の様なものは多めです。もちろん、それが設定を活かすためのものであり、またストーリーの本筋にも絡むものも多いのですが、ダラケテしまう要素でもあります。そこがネックになってしまう人はいるかもしれません。

 

そして、「黎の軌跡II」は話の繋ぎ感は否めない

「黎の軌跡II」はそれ単体の作品、または「黎の軌跡シリーズ」の1つと言うだけではなく、2004年から続く「軌跡シリーズ」の1つです。その軌跡シリーズは、過去12作品(関係性の薄い那由他とソシャゲの暁は除く)が区切りこそあれど、一つながりの物語です。その一部として大きく物語が進むことも期待してしまいますが、軌跡シリーズ全体としての話が全然進んでないように感じます。話の繋ぎ感が強いのです。

 

「黎の軌跡II」は単発でお勧めするにはハードルが高い

個人的には好き、でもお勧めしづらい作品です。理由は前述した話の繋ぎ感が強いこと。そして、シリーズ通してこそ面白いと思うからです。

冒頭でも書いた通り信者専用みたいなことも言われてます。独特なセリフ・テキスト回しを以てそう言われることもあると思いますが、軌跡シリーズの一部だからという事も大きいと思います。

軌跡シリーズは2004年の空の軌跡(FC)~黎の軌跡IIまでの12作品あり、それらの世界観・歴史・人物がすべて繋がっています。
大きく分けると5つのシリーズ(もしくは4つ)にわけることはできますが、その枠を超えて話は繋がっているし、過去作のキャラクターは新しい作品でも登場します。ファン要素として名前が出てくるとか、ゲスト参戦とか背景の歴史として出てくるみたいな感じだけではなく、大きく絡んでくるんです。過去作の設定や流れも然り。
なので、「今作からでも楽しめる」と謡っていて嘘ではないにしても、やり込み要素抜きでストーリーを100%楽しむには過去作全部やってないと難しいんです。

なので、この作品単発で勧めづらい。

これは、「界の軌跡」でもおなじ事が言えると予想しています。

世界観を気に入っていて、ほぼリアルタイムで全部やっている僕にとっては嬉しいことでもあるんですけどね。

 


じゃあ、全部やるように無邪気に勧めるかというと、それも難しい

スターウォーズみたいに1つ1つちゃんと話が進み、全部見ても約2h*6で現実的時間に収まるというわけではありません。軌跡シリーズとしての話がなかなか進まない作品もあるし、全部やろうとすると40h*12+やりこみや隠し要素(真エンディング回収)みたいな感じになってしまいます。全部追うと膨大な時間を要してしまうんです。なので、全部勧めたいけど、勧めづらい作品なんです。

 

勧めるなら、区切りのシリーズの頭出し

ファン(ネット界隈のある意味蔑称で言うなら信者)である僕が無邪気に勧めると「全部やって」になってしまうので、それを避けて勧めるならば、「最新作を!」ではなく「区切りのシリーズの頭出しをやって、気に入ったらシリーズ舐めてみる」って感じかなぁと思います。”区切りのシリーズの頭出し”のなかでもどれを勧めるかというと、新しいゲームでとっつきやすいという意味で前作の「黎の軌跡」か、すべての始まりの1作目の「空の軌跡」が個人的には良いかなと思います。「空の軌跡」はリメイクも出るようですし。

 

さいごに

界の軌跡に思いを馳せつつ、今更の黎の軌跡IIの感想、からの軌跡シリーズに対する所感でした。界の軌跡は自分にとっても今年の大きなイベント(趣味の側面)。思う存分楽しみたいと思います。