20世紀初頭、日露戦争を経て第一次世界大戦へ世界が足を踏み入れつつある激動の中、異国の地で夢を追う2人の少女の青春劇。

ギリギリなタイミング(?)で劇場に足を運んできました。ここ数週間、小説や漫画含めて、あんまり重たそうでない作品を選びがちだった。だって、多くの社会人が悲鳴を上げる年度末・年度初めだったんだもの。
その流れで選んだ本作。以下感想ですが、ネタバレ要素ありますので、気になる方はご注意ください。
(行間あけます)
主人公が埋もれた夢を再発見する物語
絵の勉強がしたくてパリにやって来たフジコと、古武術(薙刀)をヨーロッパに広めるために両親とともにパリにやってきたバレエに憧れる千鶴。2人はそれぞれ親元(保護者)から離れてパリで暮らし夢を追うことになりますが、二人の歩み方は大きく違います。
控え目で自分からは踏み出せない千鶴は、フジコのサポートにより才能を開花させ、壁にはぶつかるものの順調に夢へと歩んでいく。
一方フジコは、保護者不在という状況での日常生活に追われ、ヨーロッパの芸術にも圧倒され、次第に絵に向き合わなくなってしまう。
そう、夢への歩み方が対照的なんです。
上述のような状況なので、主人公はフジコのはずなのに、千鶴中心で物事が動いていく。だけど、多分物語として重要なのは”フジコが自分の夢に対してどう向き合っていくか”なんです。もちろん、千鶴を応援したくなる気持ちも自然と沸きますが、この物語はフジコが埋もれた夢を再発見するまでの物語だと思います。
ジブリを彷彿とさせる作画
作画、キャラの動き、表情の作り方・・・どれもジブリっぽいと感じてしまいます。中途半端なジブリだな・・・と感じる部分もあったし、ここはジブリっぽいけどジブリより好きみたいなとこもありました。
ジブリは偉大なので、ジブリっぽいというのが必ずしも悪いという意味ではありません。偉大なものに影響を受けた作品なんてごまんとあります。しかし、作風のコピーと捉え、拒絶反応みたいなことが起こる人もいるかもしれません。
リアリティは考えないのが吉
20世紀初頭がどういう情勢か・・・僕は詳しくないですが、そんなに甘い世界じゃないと思います。日露戦争と第一次世界大戦の間の時期なので情勢は不安定、加えその時代というのは日本だけでなくヨーロッパでも男性優位な時代。東洋人も欧州では珍しい。でも、そんなのはあまり関係ない作品。そういう描写が無いわけでは無いですが、大きく関わるのは戦争近づいてるから夢に対するデッドラインあるよ・・・位なもんです。
ただ、リアリティを排除した分、二人の少女が夢を追う姿に焦点を当てれたのだと思います。
声優は正直イマイチだった(個人的感想)
具体的な説明はできないですが・・・、素人の耳でも「声の演技に慣れてない」感はわかるんですよ。ジブリもそういうの多いですよね。めちゃくちゃ下手だなとか、そこまでのことを思ったわけでは無いですが、メインキャラの「声の演技に慣れてない」感は顕著に出てしまっていた気がします。それによって、何かを表現したかったのかもしれませんが、それが何か僕にはわかりませんでした。
ただ、キャラと声はあっていたので、嫌悪感まではいきませんでした。
まとめ
前向きな物語で、物語の構成も分かりやすいので、気軽に楽しめる作品です。
気になる点はあるものの、嫌悪感を抱くほどではなかったので、僕も楽しく観れました。
以下な感じの人には、特に合うんじゃないかなと思います。
・ジブリっぽさはネガティブな要素ではない
・厳密な時代考証より、主題・それに向けたテンポこそ正義
・棒読みレベルじゃなければ、声優の演技は気にならない