読書場所の確保というのは意外と難儀である。
家で読めよ、という声が聞こえてきそうではあるけど、基本的に週一は"おでかけ"をする位のアクティブさは持とうとしてるので、外での読書場所も大事なんだ。そして読書に集中できて、せっかくなら何となく雰囲気が良い所が良いけど、なかなか無い。
ぱっと思い浮かぶのはスタバやブルーボトルコーヒー。でも、却下だ。店は別に嫌いじゃないけど、(少なくても僕は)あそこは長時間読書なりなんなりする場所とは思ってないし、(少なくても僕は)実際適しているとも思っていない。
人が多くない喫茶店にも行ってみた。地域に根付いた店とはこのことか、みたいな店だ。そこもお店としては好感持てたけど、読書には合わなかった。僕にはおばさま…お姉さまたちの井戸端会議が小鳥のさえずりには聞こえなかった。
意外と開けた公園は良かった。でも、天気次第、季節次第である。汗垂らしながら本を読むのは電車の待ち時間くらいで良い。
そんなこんな読書場所探している今日このごろ、読み終えた「SFアニメと戦争」の感想。ネタバレは考慮してますが、敏感な人はご注意ください。
読んだきっかけは、アニメを「精読」したい欲があるから
もちろん、勢いでアニメ見るのも、フィーリングで見るのも楽しいです。というか、日々見ているアニメのほとんどはそうやって見てます。
でも、精読してこその面白さもあるんじゃないか?ととあるアニメ関連の展示を見に行ったときに思った。でも、それをやるには視点も引き出しも少なすぎる現状。
そこで、読んでなかった有名な古典作品や、周辺知識として頭に入れておくと面白そうだなと思う本を、色々手にっている今日この頃。
戦争を軸にした国際論を軸に、アニメを解説する本
解説の内容としては、新鮮味は少なかったです。結局行きつくところは、これまでオタクがこすりにこすった内容です。
でも、新しい発見は確かにありました。この本の"切り口"/"まとめ方"は、戦争に関する知識を以て、アニメがどう見えるか。行きつく先は、オタクにとって既視感のある内容ではありますが、その切り口は確かに僕にとって知らない領域であり、新鮮な観点でした。
具体的に国際論の古典的な著書の内容を紹介し、読者にその切り口で解説するにあたって最低限の知識を与えて解説してくれるので、国際論を全く知らない読者から読んでも、一人歩きにはなっていない印象。
もちろん、この本を読んだだけで戦争論なり国際論を分かった気になるのは愚かですが、その片鱗には触れられると思います。
一方で、アニメは観ている前提の解説
「行きつく先は、オタクにとって既視感のある内容」と前述しましたが、じゃあ未視聴の人が見れば新鮮味があるのかというと微妙です。新鮮味が無いというより、新鮮味があるかないか・・・までたどり着けないかもしれません。
この本は「ガンダムシリーズ」「宇宙戦艦ヤマト」「超時空要塞マクロス」「新世紀エヴァンゲリオン」「銀河英雄伝説」などなど、色々なSFアニメを題材に解説しています。一応、あらすじのようなものは、解説の前に書かれてはいるものの、それが未視聴の人にとって解説を把握するのに十分かと言われるとそうじゃない気がします。
僕はこの本で題材にされているアニメのほとんど見たことありましたが、「BEATLESS」については未履修でした。「BEATLESS」を題材に解説されている部分、正直はいってきませんでした。どんな作品か紹介はしてくれているのですが、未履修の人が本の内容を把握するための前提知識とするには不十分な気がします。ということは、他の部分も未履修の人には同じ感じなんじゃないか・・・?
僕の読解力・想像力不足なだけかもしれないですけどね。
新鮮味はないけど、新しい切り口はくれる、オタク向けの本
新鮮味は無いと書きましたが、新しい視点/切り口は確かにくれます。それに、こすれらた内容でも、ふと解説動画なんかを見て、何だかんだ楽しんで見ちゃうことありませんか?それに似た感覚の面白さも充分にあると思います。
しかし、それも取り上げられているアニメの知識がある前提です。無い人にはとっつきにくく、そのうえで中途半端にネタバレになるかもしれません。