お盆休みは暑くて帰省する気が起きないので、暦ではなく気候的な秋口に帰省も墓参りもずらす僕。まわりは家庭持っている人が多いので、ぼっち夏休みになりがちですが、夏っぽいことしようと夏&ジュブナイル系映画をいくつか観て、なけなしの夏っぽさを演出。
それでみた映画の感想ですが、本記事はネタバレ含みますので、ご注意ください。
短くまとまったジュブナイル映画
映画にしては短い時間。でも、最初の導入で提示したテーマをしっかりと描き切っている点は好印象。
大人の都合、個人の悩み、そういった少年期ならではの葛藤にたいし向き合う過程を描くという意味では、正統派のジュブナイル作品といえると思います。
ただ、大人が見ると気になる点が散見される
しかし、時代(2024年現在)には合っていません。少なくても僕はそう感じてしまいました。以下、その主な理由。
唐突な移民問題
不法滞在外国人の子供がトリガとなり、物語が加速し始めます。しかし、不法滞在外国人というのを取り上げる意味が解りません。日本全体で(某市町村で特に重大に)不法滞在外国人が問題になっている背景を考えると、センシティブすぎる要素を取り入れた結果、変なプロパガンダに見えなくもありません。少なくても映画公開時にはこういう問題はありましたし、今はもっと顕著な問題となっています。そういう時代に見てしまうと、疑問を呈してしまう所。
ただ、日本人側も悪い(労働条件が悪いとか)タイプを取り上げているので、まだそういう外国人設定のキャラを受け入れやすくはあります。
唐突な告白大会の雑さ
こういう告白大会があるのは良いのです。悩み・葛藤、そしてそれらに向き合って乗り越えていくというのは、ジュブナイル作品の醍醐味の1つだと思っています。
しかし唐突すぎるんです。同性愛云々も出てきますが、描写が不十分すぎて、悪い意味で過剰なポリコレ忖度してるんじゃと思ってしまいます。(社会に悪影響及ぼすタイプの)ノイジーマイノリティーのソレじゃないので、うんざり感は少ないですけど。
映画にしては短いアニメなので、もう少し時間を伸ばしてでも、脚本や演出で何とかできたのでは?と思わざるを得ません。もしかするとコストや大人の事情で長く出来なかったのかもしれませんけど。
こういった問題は、大人が見るから気になってしまうのかもしれない
こういう問題は、社会にもまれている大人になった僕が見ているから気になってしまうのかもしれません。子供の頃なら、「ふぅん・・・」で済ましていたかもしれない。そういった社会の諸問題に、どんな側の立場であれ何らかの意見を持っていると気になってしまうんじゃないかなと思います。
ピュアな気持ちで見れば、詰まらなくはない
実写映画リスペクトもありましたし、ジュブナイル映画として必要な(と個人的に思っている)要素もちゃんと備えています。描写の雑さ、時代背景的にセンシティブな部分は目立ちますが、勢いで見てしまう分には気にならず、つまらなくはない映画だと思います。
ちなみに念のために言っておくと、僕は合法的に日本に滞在しており、日本の法律を遵守している外国人は悪く思っていませんし、同性愛者に対しても一部の悪影響をばらまいているような人を除きネガティブな印象は持っていません。